Discography 001;1973-1976
エアロスミスの勝手にディスクレビュー記事です。(全七回予定)
01;MAKE IT 02;SOMEBODY 03;DREAM ON 04;ONE WAY STRET
05;MAMA KIN 06;WRITE ME A LETTER 07;MOVIN, OUT 08;WALKIN THE DOG
良くも悪くも70年代的な音で、後年のエアロらしさは薄い。駄作。とすこぶる評判の悪い1stですが、構えずに聴けるので私は結構好きです。 当時、メンバー全員生まれて初めてのレコーディングにすっかり緊張してしまい思うような演奏が出来なかった所為とも言われますが、 逆にそれが演奏の荒さにも関わらずアルバム全体に初心で可愛い雰囲気を作っているのかな、と。(笑)マイナー所では01,02,06が好みです。
この頃バンドは波に乗った状態で、付き合う人間も活動する場所も全てが目まぐるしく変わっていく過程にありました。 後々大問題へと発展するジョーとエリッサの交際もそうした変化の一つにあり、それまで兄弟同然だったジョーとトムの仲はエリッサが元で決裂、 スティーヴンもエリッサに夢中のジョーに白け気味で、バンド内の人間関係に不穏な空気が蔓延し始めたのもこの頃なら それと同時にスティーヴンとジョーの共作関係が確立するのもこの頃で、当時を振り返ってスティーヴンは「曲を書くのがこんなに楽しくて簡単だなんて、 いったい誰が思っただろう?ってかんじ。おかげで俺とジョーの絆はずっと強まった。」とコメントしています。この野郎…。
1974: Get Your Wings
01;SAME OLD SONGS AND DANCE 02;LORD OF THE THIGHS 03;SPACED
04;WOMAN OF THE WORLD 05;S.O.S 06;TRAIN KEPT A ROLLIN
07;SEASONS OF WITHER 08;PANDRA,S BOX
1stが不発に終わったバンドは宙ぶらりんなまま、それでもライヴを続けつつN.Yで2ndアルバムのレコーディングに取り掛かります。そうして出来上がったこのアルバムですが、1stとも3rdとも似ていない独特の雰囲気があって面白いです。 全体的に物々しくて、まるでブラッドが作る曲の雰囲気がアルバム全体に降りかかっているようでもあります。(勿論この時期ブラッドは作曲に参加していませんが) 曲間の繋ぎ方もエフェクトが効いていてアルバムの幻想的な雰囲気を作り出すのに一役買っています。
肝心の楽曲ですが01,06は未だにライヴでも大活躍中、説明不要の名曲ですな。 02の冒頭のドラムソロは次作でのWalk This Wayを予感させるものがあり無論楽曲そのものも渋い味わいがあって良いです。 05は救命信号だと思っていたら「Same Old Shit(耳タコのたわ言)」という意味だそう。
07はジョーがエアロスミスのバラード中、最も気に入っている曲だそうで、 「おれは昔から、エアロスミスはバラードなんてやっちゃいけないと思ってた。 ハード・ロック・バンドがやっていいスロー・ナンバーは、スローなブルースだけっていうのが、おれの哲学だったのさ」と当時を振り返って語っています。
1975: Toys In The Attic
01;TOYS IN THE ATTIC 02;UNCLE SALTY 03;ADAMS APPLE
04;WALK THIS WAY 05;BIG TEN INCH RECORD 06;SWEET EMOTION
07;NO MORE NO MORE 08;ROUND AND ROUND 09;YOU SEE ME CRYING
バンド初のプラチナ・ディスクを獲得し、音の方向性と共に成功への足がけとなった3rd。 前作から一年間に及ぶツアー終了後、バンドは万全の状態でレコーディングへと突入し、 「ジャケットもアルバムタイトルも全てがぴったり合った」勢いのある一枚が出来上がりました。私は01がとにかく好きです。初めから前のめりなイントロや隙あらば目立とうとするメンバーの演奏が若くて、テンションを上げたい時には持って来いです。 このアルバムの曲はライヴでの定番も多く、最早有名すぎる04に、ブルムース・ブラウンのカヴァーである05、 初めてトムが曲を提供した06など聴き所も盛りだくさんです。ダークでヘヴィな08も個人的に超好みで、ストリングス・オーケストラを挿入した名バラード・ 09でのスティーヴンの押し上げるような歌いだしは鳥肌ものです。
レコーディング最中、バンドの初代マネージャーであるフランク・コネリーが癌によって他界し、バンドとのマネジメント契約はデイヴィッド・クレブズに買い取られます。 この当時の出来事は、逆回転された06の中にハイハット・シンバル、手拍子と共に「サンクス、フランク」という言葉として挿入されてるそうです。
1976: Rocks
01;BACK IN THE SADDLE 02;LAST CHILD 03;RATS IN THE CELLAR
04;COMBINATION 05;SICK AS A DOG 06;NOBODY,S FAULT
07;GET THE LEAD OUT 08;LICK AND A PROMISE 09;HOME TONIGHT
初期の代表作といえばこれでしょう。出荷の時点で既にゴールド・ディスクとなり、発売とほぼ同時にベスト10入り、 全米チャート最高3位に輝いた挙句プラチナ・ディスクまで獲得しました。 こうした成功の過程はクイーンの「オペラ座の夜」とよく比較されますが、こちらの内容は直球ハードロック仕様となっています。 先ずスティーヴンの絶叫で始まる01の破壊力が半端じゃありません。これだけでアルバムの七割は成功しているというのに、その後駄目押しのように続く02、03。 「がむしゃらで粗野でセクシャルでハードコアなロックバンドでいることについて、何の言い訳も必要としないことを大々的にうたったもの」 というプロデューサーの言葉にもあるように、前作に比べお馴染みの曲は少ないですが、それだって一曲一曲が無駄なく研ぎ澄まされ、 余計なものが一切入っていない純正ロックンロールの証のように思えてきます。04ではスティーヴンとジョーのデュエットが披露され、05はトムが、06はブラッドが曲の原案を取るなど メンバー全員が作曲段階から積極的に関わっている点も興味深いです。トム曰く、「何もかもが順調に進んだ唯一のアルバム」。 間違いなく、バンドの絶頂です。
→②1977-1979 [ Draw The Line - Live! Bootlog - Night In The Ruts ]に続く。